2020-06-19

オリーブの植付け間隔

オリーブは野菜と異なり永年作物なので、一回植えたら気軽に場所を変更することができません。植付け数年間はともかく、10年も経てば重機を使っても移植が困難なくらい成長してしまします。最初が肝心、といっても最初こそ経験がないわけで、調べた情報だけで色々悩みました。

植付け例としては超密植の2m×2mから、欧米の大規模農場の8m×8m以上まで様々です。日本では4×5mというパターンも見られました。オリーブは大きく育つので、10年後を考えれば、間隔は広ければ広いほど良いです。そうは言っても日本の土地事情もあり、新規就農者の畑はなおさら狭く、間隔が広ければ良いというわけにも行きません。私たちが最初に借りられた畑は南北に長い1.5反(1,500㎡)。さてどうするか。小豆島のオリーブ農家さんの話を総合すると理想は6m×6mと考えました。それぞれの木が樹冠直径3mまで確保できます。

しかし、これだと1.5反の畑には計算上、1,500㎡÷(6✕6)≒ 40本しか植えられません。オリーブ農家として暮らすには最低でも400本の成木が必要と考えていたので、これだと10倍の1.5町(15,000㎡)の畑が必要です。今でこそ結果的に1.5町確保してますが、1枚の畑を借りるのやっとの当初は考えられませんでした。ビジュアル的にも1m丈の苗を6✕6mで植付けるとスカスカで寂しくなります。

ということで、結論としては3m✕3mに植付け、4年目に移植して6m✕6mにすることにしました。 ちなみに、うちは南北の列ごとに同一品種を植えています。(実際には最初のほ場は長方形のため、南北3m、東西2.5mにしました。)

しかし、3年目に入って少し考えを変えました。移植が思ったより大変になってきたのです。丸2年を経過したルッカは大きく成長し、樹高3m、幹直径5cmを超えてきました。これくらいになると、スコップによる人力で掘り起こすのは一苦労。重量も葉っぱを落とした後でも、感覚値10kgを超えます。できなくはないが辛い。時間もかかる。これが更に一年たったらもう無理、と思い整理をはじめました。しかし、いきなり6m✕6mが良いのか、というのも疑問が出ました。たしかり木はゆったり成長できますが、畑の有効利用という点では効率が悪すぎるのではないか、東西の空間を空けておけば十分成長できるのではないか。ということで南北3m、東西6mの3✕6mに変更し、間にあった列を移植しました。昨年の新規植付けは最初から3✕6mにしています。

これなら南北間の樹冠を剪定で抑えつつ東西に伸ばして、10年くらいは十分に成長させられるのではないかと考えています。南北列で同一品種なので作業効率も高くなるはず。実際の姿はこんな感じ。

右側にルッカ。2.5m左側にあったマンザニロを移植してトマトを植えて、その左2.5mにミッションが残っています。(トマトは通販に出してで少しでも稼ぐためです。)もうすぐ移住3周年。ようやく、うちのオリーブ畑の姿が見えてきました。

 


おすすめオリーブ本

これならできる オリーブ栽培: 有機栽培・自家搾油・直売

新品価格
¥2,420から
(2020/10/10 08:10時点)

まるごと楽しむオリーブの本

新品価格
¥1,760から
(2020/10/10 07:58時点)

関連記事