2021-08-27
オリーブアナアキゾウムシがでない
オリーブ栽培をはじめて丸4年。そろそろ出るか出るかと思っているオリーブアナアキゾウムシが出ません。(出て欲しいわけではない) 若木の頃は出ないと言われていますが、すでに幹の直径が10cmを超える木も出てきました。十分食べがいがあると思うのですが、いまだ出現せず。
オリーブで有機栽培が難しいとされるのは、オリーブアナアキゾウムシの被害が大きいためです。うちは有機JASを取得していますが、ゾウムシが出ないからあまり苦労はありません。ちなみにゾウムシ対策として、有機JASでも使えるバイオセーフという生物農薬がありますが、使えないスミチオンという有機リン系農薬が主流です。
山梨にいないのか、というと実際に見たことはないのですが、被害例は複数聞くので、いると思います。しかし、宅地の観賞用で被害を見たことがなく、うちのオリーブ畑にも来ていません。なぜだろうか、理由について仮説を立ててみます。
- 山林から離れている。
周りが平坦な果樹自体で樹木は多いが、雑木林のような密集した林はなく、ゾウムシのコロニーとなるオリーブと同じモクセイ科のイボタノキなどが近くにない。山には自生していると思うが、畑から5kmほど離れているため、ゾウムシが移動するには遠すぎるのかも。山梨で聞いた被害例は全て山林が近いところでした。 - 冬が寒すぎる。
冬はオリーブの株元の枯れ葉の中で越冬しているようなのですが、甲府盆地では冬の最低気温はマイナス8度にもなり、連日霜が降りています。北海道でも生息が確認されているので、凍死までは行かないかもしれませんが、あまり嬉しくもないでしょう。 - 乾燥地帯である。
ゾウムシは湿気を好むとされますが、このエリアはかつて「月夜でも灼ける」と言われた干ばつ地帯。地下水位は低く、扇状地で水はけもよい。大雨が降ってもすぐに水が引きます。また冬には乾燥した強風が吹き、夏でも午後には風が吹くことが多く、湿気好きには住みづらい環境もしれません。
もちろん4年出てないから、今後も出ないという保証は全くなく、油断禁物と思っていますが、もしかしたらこんな仮説もありえるかもしれません。
関連記事